レッスン報告
2022年11月28日

ある中学校を指導した時のこと

ある中学校に指導に行った時のことです。訪問先の中学校の顧問の先生がこのようなことをおっしゃっていました。

この数年間、子どもたちはおとなしくしていることを求められてきたために、主体的に自分の意見を発する力が本当に弱くなってしまっています。昼食の時間なんて、本来ならば友だちと歓談しながら食事をとる、学校生活の中において最も楽しい時間の一つであるはずなのに、黙食を強いられて…。

お話を伺っていて胸が痛くなります。中学生の頃はエネルギーが有り余っていて、授業以外に何かさせておかないと家に帰ってから大変なことになるから、部活動で発散させておかないと…と考えられていたものでした。授業中や休み時間だって、うるさくしすぎて注意される位が当たり前の年頃なのに、それすらもさせてもらえない。内包しているエネルギーがどんどん小さくなってしまっているのでしょう。

コロナ禍の部活動は、そのようにエネルギーが少なくなってしまった子どもたちに本来の元気を取り戻す意味を強く持つものと考えます。演奏活動であれスポーツであれ、こわごわと取り組んでいてはなかなか技能を獲得することはできません。最初は粗削りでもいいからまずはやってみて、段々と細かい部分に注目していくことが大事です。彫刻に例えるならば、丸太から仏像を彫りだすときに最初からサンドペーパーを使うようではいつまでたっても出来上がりません。最初は荒々しくノミを振るうことで作品に生命力が宿っていくのと同じことです。

教育を英語でeducationといいます。語源は相手の力を引き出すeduceという単語に由来します。令和の部活動はコロナのせいで小さくなってしまった生徒たちの放出したいエネルギーを引き出すところから始めなくてはならないのではないでしょうか。

musikerkreis.comでは、顧問の先生方と一緒に生徒の意欲を引き出す練習メニューを考えていきます。興味を持たれた先生方はお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。初回のレッスンは無料で行っております。お試しになってみて、「この人となら…」とお感じ頂けたら正式にご契約ください。

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