ブラスのひびき
2023年02月19日

部活は何のためにあるのか?

部活は何のためにあるのか?

 その答えはズバリ、「自分を成長させる」ことだ。君たちは吹奏楽部を自分の意志で選んでいる。つまり、好きで選んだのだ。好きで選んだジャンルで精一杯努力して、自分を成長させて、将来大人になり困難に直面したときに、正しく努力していけば、自分に自信を与えることのできる理由になる。

 多くの人は受験勉強の時に「もうこれ以上できない」という経験と、「あんなに頑張れた」という自信を得る。勉強であれ部活動であれ、高校生活においてはこの経験は必要なのだ。

「あの時、自分はあれだけ頑張ることができたのだから、今回も大丈夫だ。あの時の苦しみに比べたら大したことない。必ず乗り越えられる。」と思えるようになるのだよ。

 だから、3年間部活を続けても、自分の力で掴み取ったものがなければ、自信の源が植え付けられなければ、あるいはただやらされているだけだったら、部活はさっさと忘れたい、辛い思い出にしかならない。

 自分を成長させることは、楽器が上手になることではないし、コンクールで金賞を取ることでもない。まず「吹奏楽部の活動を通じて、自分をどう成長させていきたいか」を考えること。

 そのためには、今の自分がどういう状態なのかわかっていないといけない。これを自己理解という。自分の伸ばしたい力はどういうものか、友達と比較して、自分が改善したい短所はどういうところか? 自分を「鏡に映して」まずは観察してみよう。この自己理解ができないと、将来の進路を考えたときに何も考えることのできない人になってしまうよ。

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カテゴリー「ブラスのひびき」とは、私が現役の教員時代に生徒に配布していた吹奏楽部通信でのタイトルです。そのため、高校生に語りかける文体になっています。予めご了承ください。