ブラスのひびき
2021年05月21日

心が変われば・…

 

心が変われば 態度が変わる

態度が変われば 行動が変わる

行動が変われば 習慣が変わる

習慣が変われば 人格が変わる

人格が変われば 運命が変わる

 

 実はこれはヒンズー教の経典の中に載っている言葉なのです。

マザー・テレサをはじめ多くの偉人たちが言い回しの多少の違いはあっても、同様の言葉を残しています。

 

 何か新しい刺激を受けて自分を変えてみようと思ってみても、三日坊主で終わってしまえば、「習慣が変わる」までは届かなかったので、行動を変え切る事はできなかったということになります。ゲームやスマホの使用時間、喫煙やダイエットなど、私も含めて、誰の身にも苦い思い出があるはずです。

 人間は新しい行動を起こそうとする時、それが自分の成長につながると頭で理解して、心が納得しないと行動に移すことは難しいです。言われたことを盲目的にやってみても、「こんなことやったって、どんな意味や効果があるのだろう?」と疑問に思えば、継続するエネルギーを失いがちです。

 ですから、行動を変えるためには、心を変える必要があるのです。生徒さんに変わってほしいと思った時には、頭で理解できる内容を心が納得できるように伝え、それが自分のためになる、みんなのためにもなるという生徒さんたちが共感できるメッセージを伝える必要があります。そして、生徒さんたちが三日坊主になってしまわないように、指導する側も生徒さんの挑戦や成長過程に共感する必要があります。否定的な言葉を用いず、肯定的に評価することです。三日坊主も120回繰り返して挑戦すれば、一年間継続したことと同じです。

 脳は用いられる言葉に大きく影響されます。例えばステージ前に緊張している生徒さんがいたとします。先生方に「緊張するな。」と声をかけられると、「緊張する」という言葉に支配されて余計に緊張してしまうのです。小さい子どもが「走らないで」と注意されると、「走る」という言葉に支配されて余計に走ってしまう行為と同じです。保育士さんは、走って欲しくない時には「歩こうね」と声をかけるそうです。我々だって、「余計なことは考えるな。」と自分に言い聞かせて集中できたことはないですよね。

 余談ではありますが、この経典を部訓にしているある高校の運動部があります。石川星稜高校野球部です。アメリカ大リーグ、ニューヨークヤンキースで活躍した松井秀喜氏の母校です。単なる技術の向上や勝利至上ということではなく、人間的な成長を期待しているのでしょうね。