ブラスのひびき
2021年06月17日

雨を降らせよ

あるところに雨乞いの踊りをすると必ず雨が降る村がありました。そのうわさを聞きつけた人が真実のほどを確かめにその村に行ったところ、確かに確実に雨が降るのです。ところがその理由は驚くほど単純なものでした。それは何か? 少し考えてみてください。自分なりの答えを用意したら次に進みましょう。
答えは…。

雨が降るまで踊っている

『何だ、ばかばかしい・・・・』とその人は思いました。しかし、村の人たちは見物人とはまったく違う意識でいました。その村には水道がありません。雨が降ってくれないと水を確保できません。死活問題です。真剣に、雨が降るという結果を得るまで必死に、真摯に努力し続けているのです。その真剣さは、部外者である見物人には到底共有することが出来ません。

 ことわざに『棒ほど願って針ほどかなう』というものがあります。文字通りの意味です。では音楽の世界にこの話を置き換えてみましょう。聴きに来てくださった方々や他の学校の同じように音楽を愛好する仲間たちに満足してもらう音楽を届けようと演奏日当日まで努力を重ねます。しかし、どうせ伝わるのならば限りなく100%に近づいたほうがいいに決まっています。この村の人のような真剣な気持ちで音楽に臨めたら素晴らしいことです。

 真摯に向かい合い、満足の行く結果を得るために踊りましょう。