音楽について
2022年06月26日

活動報告

先月から新しく月に一回の音楽活動を始めました。

写真の彼女は25年以上前の養護学校(今では特別支援学校といいます)勤務時の生徒さんです。重度の脳性麻痺のため、日常のほとんどの活動に介助者を要します。しかし、高校生の当時から恐るべき行動力を持ち、プロサッカーチームのサポーターとしてスタジアムに足しげく通ったりしているため、選手たちともすっかり顔馴染みです。また、ボッチャの選手として、パラリンピックまであと一歩のところまで行ったりしています。つい先日も試合のため福島県に3年ぶりに遠征したそうです。さらに、医療・福祉関係の学生たちに講演活動などを行ったりもしています。

もう6年も前のことですが、Facebook上で私を発見し、コンクール会場にサプライズで会いに来てくれたりもしました。(写真2枚目)

今回の活動も彼女からの誘いによるものです。彼女がベースパートを担当し、私がメロディーと和音パートを担当します。彼女は白鍵しか使えず、跳躍できる範囲も1オクターブ以内です。脳性麻痺による不随意運動のせいで、指一本ですら思い通りに動かすことが難しいです。彼女以外にも、肢体不自由養護学校の生徒一人ひとりが様々な制約を持つ中、少しでも良質な音楽を体験させてあげたいと願い、色々と工夫をしました。結果、私の編曲技術は飛躍的に向上していきました。養護学校時代の経験が、後の授業や部活動指導に大いに役に立ったのはいうまでもないことです。

先月はジョン・レノンの「イマジン」。今月はThe BOOMの「島唄」に取り組んでいます。どちらの歌詞も軽いものではありませんが、世の中がこんな状態だからこそ、お互いが大人になったからこそ、曲が作られた背景や歌詞の意味をじっくりと味わうことにも大きな意義があります。

楽しい時間を過ごすことができたのであれば何よりです。