吹奏楽コラム
2022年07月09日

【吹奏楽コラム】呼吸について・基礎合奏の目的を解説!高校での指導・サポートも対応

呼吸には種類がある?基礎合奏の目的も解説

東京・神奈川で吹奏楽指導の際に気を付けたいのが、応用のみを指導して、基本的な部分を蔑ろにしてしまっていないかという点です。応用を上達させるためには、まずは基本的な部分の上達が必要不可欠です。この記事では、実際の練習に取り組む前に知っておきたい「呼吸」についてと、基礎合奏の目的について解説します。

 

練習に取り組む前に「呼吸」について知ろう!

美しい演奏を生み出すまでの第一段階として、まず必要なのは基礎知識と個人単位の基礎練習です。

  • 楽器の各部の名称を覚える
  • 正しい演奏姿勢を知る
  • 呼吸の練習をする
  • 奏法のチェックやチューニングをする

など、基礎知識をもとに練習に取り組むことが大切です。こちらでは、知っておきたい基礎知識として「呼吸」について解説します。

吹奏楽で使用する管楽器は「息」で音を出すため、呼吸法=ブレスコントロールが重要になります。ブレスコントロールは息の使い方のことで、フレーズや音色、音程、音量などを表現するために必要です。ブレスコントロールのために重要な呼吸には、以下のような種類があります。

 

上部呼吸(胸式呼吸)

名前のとおり肺の上部を使う呼吸で、鎖骨・肩が上がることが特徴です。管楽器の演奏に適した呼吸ではありません。

※肺活量の平均値:男性→2150cc、女性→2000cc

 

側面呼吸

肺の中部を使うため、胸が左右に広がることが特徴です。上部呼吸より肺活量は上がりますが、演奏のために十分な息をとることはできません。

※肺活量の平均値:男性→2680cc、女性→2170cc

 

腹式呼吸

肺の下部を使う呼吸で、腹部も膨らむことが特徴です。上記2つの呼吸に比べると肺活量は多くなりますが、演奏にはまだ不十分といえます。

※肺活量の平均値:男性→3200cc、女性→2540cc

 

肋骨+腹式呼吸

横隔膜と胸部を一緒に使うため、肺を十分に使うことができます。管楽器の演奏に適した呼吸はこの「肋骨+腹式呼吸」だといわれています。

※肺活量の平均値:男性→3960cc、女性→2700cc

管楽器を演奏する前にこういった呼吸法の違いを知って、最適な呼吸で練習できるよう意識することが大切です。

 

基礎合奏の目的とは?

吹奏楽の練習において、個人練習だけでなく合奏でも基礎練習が大切です。

コンクールや発表会などに向けて曲の練習をするだけでなく、基礎的な楽譜を用いた基礎合奏を行います。

では、基礎合奏は何のために必要なのでしょうか?主に、以下の理由が挙げられます。

 

全体の「共通理解(意思疎通)」を形成する

複雑なメロディーやリズムの曲を演奏するためには、バンド全体で「揃える」ことを意識する必要があります。音階練習などの単純なパターンを全体で合わせて揃えることを意識し、「揃っている」「揃っていない」を判断する力を養います。

バンド全体で共通した「リズム感」「ハーモニー感」「サウンド感」を持つことで、合奏がより美しくなっていきます。

 

自分の役割を理解する

演劇を例にすると、主役だけでなく脇役やエキストラ、裏方など、様々な役割をこなす人がいて一つの舞台が完成します。役割は違っても、どれかが必要ないというわけではありません。

音楽においてもそれは同じで、各パートそれぞれの役割があるのです。基礎合奏をとおして自分のパートは全体にどういった影響をもたらすのか、誰に呼応するべきなのか、しっかりと感じることが大切です。

自分の役割を理解することで、合奏での個人プレーを防ぐことができます。

 

合奏に必要な技術を身につける

合奏(アンサンブル)では、以下が基本になります。

  1. ピッチ・音程・和音・リズム・アーティキレーションの統一
  2. フレーズ感・音量のバランスや強弱等の統一

基礎合奏でこのような技術を養っておくことで、実際に楽曲の練習に入った際にも基礎的な部分に割く時間を減らすことができます。

 

高校の吹奏楽指導のサポートはmusikerkreis.comへご相談を!

吹奏楽に限らず、楽器演奏には基本的な練習が一番大切です。指導する側も、基礎的な練習を重視するようにしましょう。

吹奏楽においては息を使って演奏するため、呼吸が重要になってきます。そのため、実際に楽器の練習を始める前に、演奏に適した呼吸を身につけることが大切です。

また、基礎練習は個人だけでなく、全体で行うことも重要です。基礎合奏をとおして、より美しい合奏を目指しましょう。

東京・神奈川の高校で吹奏楽指導を依頼したいという方は、musikerkreis.comにご依頼ください。30年の指導経験のある講師が、丁寧にサポートいたします。

基礎的な練習はもちろん、コンクールに向けた練習もサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

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